2月14日の新聞に小さな記事だが、旧日本軍が中国国内に遺棄して放置したままになっている化学兵器の処理期限について、政府が10年間延長することを決定したという記事があった。つまり、1937年に始まって1945年に終了した日中戦争の後始末が66年経った現在もまだ済んでいないというのである。化学兵器の処理期限の延長は、2006年に5年間延長したのが最初で、今回が2回目だという。
確かに他国の領土内のことなので、日本から勝手に乗り込んで行って、化学兵器が遺棄されていそうな場所に当たりをつけて地面を掘り返すわけにはいかないのはわかるが、対応があまりにも悠長すぎないだろうか。発掘調査や中国側との調整が難航して、これまでに発掘して廃棄できたのは、約3万5千発に過ぎず、中国の北部に位置する吉林省だけでも今なお30万~40万発が埋まっていると言われているので、作業がいつ終了するのが皆目見当がつかない状況だ。
中国人の対日感情があまり芳しくないのは、中国で行われているとされる反日教育の他に、こういうことも影響しているのではないかと考えざるを得ない。わが国も財政が極めて厳しい折ではあるが、予定終了時期を明示した上で作業を計画的に進めてほしいと願わずにはいられない。
戦後処理といえば、戦没者の遺骨の収集にも問題がある。日本政府は硫黄島やフィリピン諸島をはじめ、国内外で遺骨収集事業を積極的に推進しているようだが、太平洋戦争中に海外で亡くなった240万人の日本人のうちまだ114万人の遺骨が見つかっていないというのだ。国家のために1度しかない尊い人生を捧げて尽くしてくれた先輩諸氏に対して、その恩に全く報いておらず、責任ある国家として情けない限りだ。
何か月か前に読んだ新聞には、フィリピンのルソン島で収集された日本兵の遺骨の中に、フィリピン人の遺骨が大量に混入している疑いがあると出ていた。遺骨の収集は、厚生労働省の管轄で、実作業は民間団体に完全委託するケースが増えているそうだが、国家として恥ずかしくない対応をできるだけ迅速にしてもらいたいものである。


by yasutaroh
中国の権力闘争の苛烈さ